海外投資について(工事中)
●直接投資とは?(不動産投資の場合)
海外の物件を日本の投資家が直接投資し、その結果海外投資による税効果が日本の投資家に直接影響してくる投資形態をいいます。 直接投資の場合、まず投資国の税法に基づいて税金を支払います。さらに、日本での所得と投資国の所得を合算して、日本の税法で再申告することになります。この場合、投資国にて支払った税金は外国税額控除制度を適用することにより日本で支払う税金から控除されます。そのため二重に課税されることはありません。
ケース1:日本の税率>投資国の税率 日本で海外所得に対して、税率の差額だけ追加課税が生じる。
ケース2:日本の税率<投資国の税率 日本で海外所得に対する税金が税率の差額だけ還付される。
たとえば海外での不動産投資が赤字ならば直接投資することで日本の所得との通算が可能になります。 国内不動産所得が黒字で海外不動産投資が赤字ならば、国内と海外で所得の合算がされて、節税することも可能です。但し、全額借入金により不動産を取得した場合には赤字部分は通算されませんので、節税にはなりません。
●間接投資とは?(不動産投資の場合)
海外の物件を日本の投資家が投資国に現地法人を設立して、その法人が不動産投資をするやり方です。 投資家が現地法人の株式を媒介にして、現地の不動産を間接的に所有するといったやり方です。
メリットは海外所得に対して当該国の税率が適用されることです。つまり日本の税率より低い国での投資は有利になります。但し、タックスヘイブン(税率25%以下)の国での投資はこの限りではありません。 また、現地会社からの配当金ということで日本へ利益を送金すれば、結局直接投資と同じ事になってしまいます。配当金に日本の税金がかかってしまうと、間接投資でやるメリットは全くなくなってしまいます。
●海外外貨預金の開設 海外で口座を開設し、その口座を利用して株式や不動産の購入、あるいは通信販売の決済をしたりなどいろいろなメリットを享受できるので、外貨預金は一つの投資手段といえるでしょう。利率の点では日本円で預けるよりはるかに有利ですし、日本の銀行の信頼度から考えると海外の優秀な銀行に預けておいた方がペイオフの場合にあわてなくてすむかもしれません。
●外国株式の購入 アメリカに代表される株式(ナスダック(店頭株式)や証券取引所上場株式)を日本の証券会社を通じて購入するかあるいは海外の証券会社やディスカウントブローカーから購入するか2つの方法があると思いますが、インターネットで売買が可能な現状では後者の方法がこれからはスタンダードになるでしょう。
●外国債券の購入 外国債券とは外国法人が発行する債券・社債等のことで円建て又は外貨建て、利付債又は割引債、国内発行また国外発行かでその種類が区分されています。日本で購入可能な外債は種々様々で色々なタイプが発行されています。 例えば払い込み及び利子は円建てで償還金は外貨建てとなるデュアルカレンシー債とか、表面利率の定めがない長期の外貨建て割引債であるゼロクーポン債、ユーロ市場で円建てで起債されているユーロ円債などがあります。
●外国投資信託の購入 外国投資信託とは外国籍の投資信託で国外証券市場での運用を対象とする投資信託をいいます。これは大きくわけて契約型と会社型の2つに区分されます。日本ではほとんどが契約型の投資信託となっていましたが、金融ビッグバンにより会社型が今後増加していく傾向にあります。
●海外不動産の購入 直接投資及び間接投資のところでも述べたように海外での不動産購入には2つの方法があります。 どちらが有利なのかは投資する国によって違いますが、金融ビッグバンにより海外での不動産購入もひとつの投資形態として考える余地があるでしょう。
海外投資をした場合の日本国内における税務上の取扱いについて簡単に説明させて頂きます。
海外投資によって所得が生じた場合、日本国内での税務申告(日本居住者の場合)の取扱い 日本の税務の考え方は全世界で獲得した所得に対して課税するという全世界所得課税の考え方を採用しています。
これはアメリカでも同じ考え方で、アジアのタックスヘイブンであるホンコンではこれと反対の居住地国内で獲得した所得のみに課税し、居住地外で獲得した所得に対しては課税しない、つまりホンコンからみてオフショアの地域で発生した所得に対しては課税しないという考え方を採用しています。
従いまして、海外投資をして得た利益は日本でも税務申告する必要があり、その方式としては総合課税(申告分離課税も含む)又は源泉分離課税の2つがあります。
総合課税方式というのは必ず毎年3月15日までに確定申告をする必要がある方式です。その中でも申告分離課税というのは土地・建物等不動産の譲渡、株式の譲渡のように他の所得とは区分して申告しなければならない方式です。
これに対して源泉分離課税というのは利子支払の際に国内の証券会社・銀行等が税金を控除してそれで課税関係が終了するという方式です。
ちなみに源泉分離課税だけで課税関係が終了し確定申告する必要がない所得としてつぎのような ものが挙げられます。
国内預金(国内で預ける外貨預金を含む)の利子 20%
国内公社債の利子及び国内証券会社等を通じて受け取る国外公社債の利子 20%
国内契約型投資信託及び国内証券会社等を通じて受け取る国外契約型投資信託の利子及び収益分配金 20%
国内上場株式等の譲渡所得に関して源泉分離課税を選択した場合
みなし利益(株式の場合は5.25%)の20% 国外株式の配当で一回の支払が25万円未満であるもの(配当の計算期間が1年以上である時は50万円) で源泉分離課税選択申告書を所轄税務署に提出した場合 35% 海外外貨預金に関する課税 海外で預金をした場合に生じる利子は国内で源泉税を徴収されることがないので、総合課税の対象となります。もし、海外で課税された税額があれば、その額は外国税額控除制度を利用して二重課税にならないように申告することができます。 外国株式に関する課税 外国株式を保有することで生じる配当に対する課税は、海外で直接受け取るか、または国内の証券会社等を通じて受け取るかでその取扱いが異なります。海外で直接受け取った場合には国内で源泉税を徴収されることもないので、総合課税の対象となり確定申告する必要があります。 国内の証券会社等を通じて受け取った場合には20%の源泉税が徴収されますが、あくまでも総合課税の対象なので、確定申告する必要があります。 海外の配当に関しては税務上の特典である配当控除の適用はありませんが、海外で課税された税額がある場合には外国税額控除の適用があります。 それと、外国株式を譲渡することによって生じる利益に対する課税は、申告分離課税の対象になり26%の税率でその利益に対して課税されますので確定申告が必要です。譲渡損が生じた場合にはその年分の株式の譲渡益の範囲内で相殺は可能ですが、他の所得(給与所得等)との相殺はできません。 譲渡益に対する海外での課税は原則として非課税となっており、居住地国にて課税されることになりますので外国税額が課税されることはなく、外国税額控除が適用されるケースはないと言えます。 外国債券に関する課税 外国債券を保有することで生じる利子に対する課税は海外で直接受けとった場合には総合課税の対象となり確定申告の対象ですが、国内の証券会社等を通じて受け取った場合には通常源泉分離課税が20%で行われるため確定申告の対象とはなりません。 また、外国債券を譲渡することによって生じる利益に対する課税は非課税となっています。但し、 転換社債(CB)新株引受権付社債(WB)特定株式投資信託、国外で発行された割引債等の譲渡益は課税されます。 外国投資信託に関する課税 ■契約型国外投資信託の場合 収益分配金を海外で直接受け取った場合には総合課税の対象となり確定申告が必要ですが、国内の証券会社等を通じて支払われた場合は20%の源泉分離課税が行われ確定申告の必要はありません。中途で解約又は満期となって発生する譲渡所得については非課税です。 ■会社型国外投資信託の場合 収益分配金を海外で直接受け取った場合には総合課税の対象となり確定申告が必要です。また国内の証券会社等を通じて支払われた場合は20%の源泉徴収が行われますが、株式配当と同じように総合課税の対象となりますので確定申告が必要です。 中途で解約又は満期となって譲渡した場合における譲渡所得は、株式譲渡と同じように扱われますので申告分離課税の対象になり26%の課税がなされます。 海外不動産に関する課税 不動産を取得し賃貸して得た収入に関しては不動産所得として総合課税されますので確定申告が必要です。また、不動産を売却した場合に生ずる譲渡所得に関しては申告分離課税の対象となりますのでこれも確定申告する必要があります。売却益が発生した場合には課税されますが、逆に売却損が発生した場合には他の所得との通算が可能です。ただし、別荘等のように生活必需品でないものを売却して発生した損失は他の所得との通算はできません。
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